超簡単,こねないで作るドイツパン

コメント:冬は水の代わりに約45度のお湯を使ってください。夜に仕込んでおくと翌朝もしくは昼には2倍ぐらい膨らみます。膨らむと後は,しめたものです。生地を取り出し伸ばして包み込むように形成して2時間経ったら焼き始めてください。夕方には食べられます。(07.Feb.2021)

 

日本に帰って家内の作る日本食が美味しいと思って食べていたがそのうちどうも物足りない。やはり,あのドイツパンが懐かしい。皮肉なものでドイツにいた時は日本食が食べたかったのに,日本に帰ったら無性にドイツパンが食べたくなった。近くのお店のものはいまいち。そこでドイツから持った帰った本を参考に作り始めて一年,ようやくコツがつかみ始めたのでご紹介したい。

 

材料

・強力粉 400g

・薄力粉 50g

・塩 9g

・ドライイースト 小さじ1/4

・水 330g

・クルミ 40g

 

手順

1)強力粉,薄力粉,塩,ドライイーストを混ぜ合わせる。次に。水を加えしゃもじで粉がなくなるまでかき混ぜる(5分)

2)室温で12時間程度置く,二倍程度膨らんで表面に気泡が出来始めたら第一次発酵は終了。

3)粉打ちした台の上に落とし,スケッパーを使って,広げては折りたたむ操作を3-4回繰り返す。好みで,割ったクルミを混ぜ込む。その後,鏡餅のように丸めて,オーブンシートの上に置き,カバーをして室温で2時間放置。

4)2時間になる15分前にオーブンに天板を入れその上に鍋(蓋をした土鍋や大き目のボールで蓋をしたステンのボール)をいれて230度に予備加熱。

5)予備加熱終了後,熱した鍋を取り出し,オーブンシートごと生地を鍋に入れて蓋をし,オーブンに投入。

6)230度で40分,そのあと蓋を取って更に10分

7)取り出し,ひっくり返して余熱を取る。

 

<注意点>

・粉は強力粉や準強力粉(リスドール,富士食材)単独でも良い。あるいは,ライ麦粉20%ほど混ぜるとドイツパンらしくなる。クルミ,カボチャの種など好みで追加する。水の代わりにビールを使うこともある。

・第一次発酵の時間は室温22-23度の時,約12-14時間。前日の夜に仕込むと出来上がるのが昼前。冬だと布で保温する。仕上がり時間は日によって違うので仕込んだ翌日にはお出かけの予定を入れないこと。

・必ず鍋をオーブンにいれて予備加熱する。鍋は天板の上に置く。焼き時間は30-40分の間,後加熱は5-10分の間で調整。

・鍋はストウブやルクルーゼなどのダッチオーブンがベストだが,土鍋や代替品でも良い。蓋は必要。

・加熱された鍋の取り扱いにはくれぐれも注意ください。

・15~30分程度あら熱を取った後,うすく(8㎜程度)スライスして食べる。

・オリーブオイルは ガルシアエクストラバージンオリーブオイルがおすすめ。アマゾンやベイシャで手に入る。

<リンク>

ドイツパンレシピのPDF

<問合せ先>

 

川村:054-636-3138,もしくはkoichi054あっとybb.ne.jp

<写真集>

1:ケルンでパンを焼いたよ

2:ドレースデンの近くで見かけたパン屋さん

<参考資料>

 1)「Brot ohne Kneten」Anne-Katrin Weber (2017)

2)インターネットに豊富なレシピあり。こねないで作るパン,土鍋パン,もしくは,no knead bread で検索。ビデオでコツをつかむのがいちばん分かりやすい。例えば下記,

3)ニューヨークタイムズで紹介された,こねないパン。https://slowlifefantasy.com/2016/09/no_knead_bread/

4)Speedy No Knead Bread BBQ Klaus, https://www.youtube.com/watch?v=oEzOkm0RAEY

 

<最近みつけた分かりやすいビデオ>

1.外はパリッと中はしっとり,土鍋でつくる本格田舎パン(日本語,分かりやすい)

https://www.youtube.com/watch?reload=9&v=2PlxDI3XJnc

2.1杯1鍋!忘れられないレシピをご紹介 練らないパン (ドイツ語,歯車から日本語訳できます)

https://www.youtube.com/watch?v=ArsS0zlMJbI&t=638s

 

1の作り方は驚くほど私の配合と同じです。いずれもポイントは発酵の具合と一次発酵の後の形成の仕方です。ブクブク細かい泡が出るくらいの発酵と包み込むような形成法です。しっかり広げて包み込み,閉じるそしてそれを繰り返すことが大切です。閉じることによって焼いたときに発生する二酸化炭素が逃るのを防げるために,高さのあるパンが出来上がります。それと冬は45度のお湯を使ってください。夜に仕込むとお昼には一次発酵が終了します。形成,二次発酵,焼いて夕方前には出来上がりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

土鍋のほか,蓋つきの漬物鍋(左)やステンレスポール(右)でもうまく焼ける。通常レシピの倍のスケール(小麦粉900g)で写真の右左を同時に焼いている。仕上がり重量は700gx2.

ドイツで焼いたパン。小麦粉はドイツで一般的な550を使用。鍋はお借りしたカッセロール。いままで焼いた中で一番よくうまく焼け,美味しかった。小麦粉のためか,気候のためか,それとも水が違うから?

直径25㎝の大きな土鍋を使用。出来上がり重量は1.15kg。小さな鍋で焼くよりは少し,内部の密度が薄い気がする。